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新着情報

「地域創生論」の第六回講義が行われました。

授業関係
5月18日、本学大学院斉藤国男教授が、『「地方消滅」と「地方創生」―グローバリゼーション・ローカリゼーションの視点から考える―』と題する授業を行いました。

斉藤先生の講義のポイントは第一に、「地方創生」は反グローバリズムあるいはローカリゼーションと同じではない。むしろ、地方の人口減少問題に、グローバリゼーションの流れの中で、他地域と協力しながら対応していこうとするものだ。第二に、戦後の日本経済はグローバリゼーションのうねりの中で先進国にキャッチアップしたが、その過程が不十分だったために地方から都市への人口移動も、生産性・賃金キャッチアッププロセスも不十分なままに止まり、ゾンビ状況の農家・企業が増加した。第三は、地方の人口減少問題もグローバリゼーションは今後も続く。真の地方創生に必要なことは、人口減少でも機能する社会・仕組みを作ることであり、①既存企業・農家の再編と活性化、②新規ベンチャー企業・プロジェクトの発掘・育成が必要だ、というものでした。

斉藤教授の講義は極めて明快にして刺激的なものでした。講義後半は農業の多様性と農家の規模拡大・集約化との関係性等、グローバリゼーションの現実の中で地方創生の動きをどのように評価するか、活発な討論がなされ、あっという間に時間が過ぎていきました。

次回は、(株)木村設計A・T社長木村清且氏を講師にお迎えして、「木質社会が地域の未来を拓く」というテーマの講義を行います。