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新着情報

「地域創生論」の第八回講義が行われました。

授業関係
6月1日、(株)花巻家守舎代表取締役の小友康広氏を講師にお迎えして、「リノベーションまちづくりについて」というテーマの講義が行われました。 小友氏は、花巻市で113年間木材店を営む小友木材店を先代から引き継ぐために東京から戻ってきた若手経営者でもあります。

 小友氏が店を引き継ぐ際に課題としたのが、会社が所有する花巻駅前の不動産ビル。一時は取り壊しも検討するほどの物件だったといいますが、今ではビルの前にコンビニができるほど街の賑わいづくりに貢献するビルとなっています。そこに新たな価値を生み出したのが「リノベーション」というまちの再生手法。既存の建物に費用をかけず、人の手をかけて「新しい事業を展開したいという人を集積し、新しく雇用の場を創る」ことに成功した「家守(やもり)会社」の理念と手法を惜しみなく受講生にお話しいただきました。
 特に話題の中心となったのが花巻市の誰もが愛する「マルカンデパート」の再生について。老朽化する建物の再建を受託するに至ったきっかけは再建に目途がついた自社ビルの成功事例と「小さいころにソフトクリームを買いに走った自分にとって大切な場所を守りたい」という気持ちだったといいます。
 小友氏は自らの経験も踏まえながら、今の若い人たちが地元で頑張ろうと思うためには「かっこいいと思える大義名分」と「必要十分な報酬」が必要で、地域経営のためには、「行動力」と「経営力(生産性の向上・財の流出抑止と流入向上)」が不可欠、そしてそれらがそろうことによって地域創生(=その地域で暮らす人の幸せの実現や向上)につながるのではないかと本学学生たちに向けて力強くメッセージを残してくださいました。
 
 今回の小友氏の講義は、花巻市に住む若手経営者の経営手腕に関心を持たれた方々が多数集まり白熱した質疑応答が行われ、90分という短い時間ではありましたが「もしかしたら自分にも何かできるかもしれない」とチャレンジ精神を駆り立てられる充実した講義となりました。

次回は、6月8日日本政策金融公庫副総裁の皆川博美氏を講師にお迎えして、「日本政策金融公庫と地方創生」というテーマの講義を行います。