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新着情報

第11回「地域創生論」西和賀町長の細井洋行氏を講師にお迎えし講義していただきました。

授業関係
 6月21日(木)、西和賀町長の細井洋行氏を講師にお迎えし「地域創生論」第11回目の講義が行われました。テーマは「奥羽山系の実態と地域創生政策」です。

西和賀町は平成17年11月1日に旧湯田町と旧沢内村が合併し誕生した町です。場所は秋田県と岩手県を隔てる奥羽山脈に囲まれた高原性の盆地にあります。人口約5800人、総面積590.74㎢。その84%が山林原野を占め、農耕地はわずか4%程度。稲作と花卉を組み合わせた複合経営の農業と温泉を主体とする観光関連業が町の主要な産業となっている。高原性の盆地ということもあり年間の平均気温は8.9度、年間の降水量は2000mm。また平均年間降雪量が10メートルを超える有数の豪雪地帯で国の特別豪雪地帯に指定されています。ふところ深い豊かな自然に恵まれた美しい地域でありながら、経済的な豊かさを求めてこの土地を離れていく人も多くいます。

 現在、西和賀町は深刻な人口減少現象に直面しています。統計によると1960年に19,364人であった西和賀地域の人口は1980年には1万人を切り、本年2018年5月31日現在5762人。さらに国立社会保障・人口問題研究所による将来人口推計によると2040年には3,183人。実に1980年の32%、1960年の16%の人口予測となっている。人口減少率、高齢化率も岩手県内で最も高く、この状態が続くと、今後公共的なシステムの機能不全の可能性も懸念されます。

 西和賀町では昨年度新たに第2次総合計画(平成29年から8年間の長期計画)を策定。まちの将来像を「未来へつなぐ 豊かな自然 豊かな心 笑顔あふれる健幸のまち」とし、「人づくり」「健康づくり」「地域の支えあい」「6次産業」「女性が住みよいまち」を重点プロジェクトと定め、その実行の土台として、持続的に行政サービスを提供するための行財政運営(行政改革)を掲げている。細井町長は、西和賀の地域特性を知り、地域資源の発見し活用していくことにこの地域の将来がかかっているとの考えを示されておりました。町長のお話の基底には、若い学生さんたちに何か大切なことを伝えたいという思いがあるように感じました。

 質疑の時間には、錦秋湖大滝のライトアップ日程、地域の歴史と行政の関連、企業誘致の取組み、訪日外国人観光客の状況などについて活発な質疑応答がなされました。

 次回6月28日の地域創生論は、「ヒット商品『Cava?(サヴァ)缶』の誕生」というテーマで岩手県産業株式会社東京支店「いわて銀河プラザ」店長の長澤由美子氏を講師にお迎えし、お話をしていただく予定です。