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新着情報

関上マーケティングゼミ『森林と暮らしを考える講演会とシンポジウムに参加して』

授業関係
 2019年4月20日 富士大学関上マーケティングゼミ農業グループは花巻市文化会館において「森林と暮らしを考える花巻市民の会」主催の講演とシンポジウムに参加しました。その活動をレポート形式でとりまとめたので報告します。
当日の第一部は「地域創生につながる林業の振興について」と題する講演で、岡田秀二 富士大学学長から林野庁並びに学長自ら作成された詳細な林業に関する説明が話されました。
第二部は森林とくらしを考える花巻市民の会の皆様とシンポジウム参加者、藤原一雄(大迫 林業家)、高野橋キン(チャイルド文庫代表 保育士)、菅原涼子(森林組合職員)の方々との話し合いが持たれ、関上マーケティングゼミ農業グループ参加者は髙橋将幸、高橋一樹、菊池朗音、保科裕華であり、他に大学から一般参加者として3名が参加しました。
 <農業ゼミの事前課題>
花巻市の農林業が産業としていかに成り立つのかマーケティングの手法を使用して考えてみる場合のヒントを話し合いから得ること。政府・林野庁の行政としての立場と林業家の抱える課題から見える花巻市の林業の未来像を考えること。
 <まとめ>
今回の講演を聞いて、富士大学学長の講演で農業に関しての課題や現状について、いつどんな政策が採られてきたのか、歴史的経緯が話され、戦後の林業史について興味が深まった。
シンポジウムでは、林業家の藤原一雄さんは一人林業家として活動してきたが、現状の課題として後継者がいないことが大きい問題だと話された。
今後、現状身内でやってきた林業の後継者として、身内後継者にこだわることなく、やる気のある若者がいれば、その後継者に林業を託したいということであった。ちなみに、林地は150町歩の広大な広さである。
二人目の高野橋キンさんはチャイルド文庫の代表で、直接林業に関係しなかったが、保育士ということで0~2歳児の子供たちが幼少期より木材の遊具に触れることの大切さを話された。気に触れた子供はやさしい子供として育つそうだ。とても興味深い点であった。
森林組合職員の菅原涼子さんは、10代の若者であり、幼少時に見た岩手の景色に魅了され、森林関係の仕事に就いているということであった。年配の林業家の方々の中で紅一点として10代の若さで林業の仕事に従事している姿は、若者世代の同世代として頼もしく「カッコ」よく感じられたが、現実は過酷な業務であり、かっこよさだけでは済まされない、厳しい課題を抱えての奮闘ぶりが紹介された。
報告者として、今後の自分自身はどのように大学のマーケティングゼミで学ぶべきか深く考えさせられた。特に、少子高齢化が進む現状の日本で、林業は若者が厳しい現状の中で奮闘する場であり、日本の社会の担い手として活躍できる仕事ではないかと考えさせられた。今後は林業の付加価値を高めるためのマーケティング手法を使い、この分野で活かせるマーケティングを考案したいという希望が持てる講演会とシンポジウムであった。
このように報告者として学長との記念写真最中に密かに心中に覚悟を決めた。

市民の方からの一言
本日、岡田学長の森林に寄せる熱い思いを拝聴することができて、とても感激している。今後もこのような林業が花巻市の産業として継続され、生活できる産業として発展することを期待したい。眼前の課題は必ずや解決の方向に行くものと期待している。という市民の方々の様子が多く見られた。

大学の講義とは異なる学外での講演会とシンポジウムは、とても貴重な自分自身の教養の持つ意味や林業という専門的知識を学ぶ絶好の機会となった。今後も、マーケティング農業グループとして花巻の林業に関心を深め自分のできる活動を展開したいと思った。