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新着情報

第10回「地域創生論」が行われました

授業関係
 6月17日、地域創生論の第10回目の授業が行われました。今回は岩手県生活協同組合連合会専務理事の吉田敏恵氏を講師としてお迎えし、「消費者が変える!グローバル化のゆがみ」というテーマでお話しいただきました。
 市場経済の活動を方向づける究極的な権能は、生産者ではなく消費者にある。こうした考え方は消費者主権といわれている。消費者は、購入する商品の品質や価格を通して自ら利益を得るだけではなく、消費者自らの消費行動を通して企業の倫理や環境問題など社会的な課題の解決に関わっていける。市場経済的な経済社会における民主主義的な統治にとって消費者とその行動は重要なのである。吉田氏のお話はこうしたことを考えさせるものでした。
 現在進行している経済のグローバル化とそれを支える「新自由主義」。これによってもたらされる富とその著しい不均衡。それが私たちの生活、とりわけ食や暮らしの安全や安心をとり巻く社会と環境のゆがみとなって現れている。このことについて牛肉の成長促進ホルモン剤、小麦の残留農薬、遺伝子組み換え食品、ゲノム編集食品などに関する問題を例に説明していただきました。
 社会の変化といってもそれは決して遠く離れたところで起こっているわけではない。たとえば、一つの商品を通して自身は社会と未来の世界につながっている。消費行動を通して私たち一人一人が社会を創る主権者となり、未来の社会に責任を負うことができる。実は社会の最も身近な物事のなかに社会変革の種子がある。そうした気づきを吉田氏のお話から得ることができました。