第3回 地域活性化論 『オガールプロジェクトのその後、紫波町の新たな挑戦』が行われました。
授業関係
令和6年10月3日(木)は紫波町企画総務部長 兼 地域づくり課長の鎌田千市氏を講師としてお迎えし、紫波町のまちづくりへの取り組みについてお話しいただきました。
紫波町は盛岡市と花巻市の中間に位置する人口約3.3万人の町です。2000年から「循環型まちづくり」、2005年より「協働のまちづくり」、2007年には「公民連携によるまちづくり」をそれぞれ地域政策として施策の展開を図り、持続可能な成長のために町内資源や地元企業との連携を積極的に活用したまちづくりを進めています。オガールプロジェクト(町の課題であった10年間塩漬けだった紫波中央駅前の町有地複合開発)」は公民連携より活路を見出し、地域創生の成功モデルと高い評価を受けています。今回の講義では、公有地の更地開発のオガールプロジェクトがもたらした価値の紹介があった後に、歴史のある日詰商店街の近年の動き(リノベーションまちづくり)、廃校学校跡地活用の動き、農村部における地域課題の解決に向けた「新たな挑戦」の紹介がありました。
ます、このオガールプロジェクトがいかにして実現したか、その経緯と手法、各施設の特長(現在の活用状況)の紹介がありました。紫波町はオガール以外にも公民連携に取り組んでいます。歴史のある日詰商店街地区では、旧庁舎敷地等の遊休不動産の活用によるリノベーションまちづくりが行われています。2015~16年に「リノベーションスクール」を開催し、それ以降、30数件の物件が活用されています。「SAKE TOWN SHIWA」の相乗効果により、共感する商店主や若者(移住者等も)への輪が広がり、2021年に日詰商店街は中小企業庁「はばたく商店街30選」に選出されました。2023年7月には旧庁舎敷地の事業公募により「地域をつなぐ温浴施設 ひづめゆ(シードル醸造所、コンビニ、レストランとの複合施設)」がオープンし多世代の憩いの場を作り上げています。多様な世代が積極的に関わりメディア露出が増えることで当事者の意識が変り、他者を受け入れる雰囲気が生まれ始め、町内の遊休不動産を活用した新規事業は35を超えています。今注力しているのは7つの小学校跡地の活用です。利活用のコンセプトを「産業の振興」と「人材の育成」とし、地域資源を活かして持続する産業と雇用を創り出し、未来の担う人材を育てる場とすることを目指しています。「農園付き保育園」へのコンバージョン、「酒の学校」、交流人口滞在型施設(マザー・オガール地方創生アカデミー)等々の案件が同時並行で進んでいます(紫波町HPで確認できます)。講義では就活を考える学生向けの話として、大学生時代に紫波町に関心を持ちファンとなり地域おこし協力隊員となり今も活動している方々の紹介もありました。「学生時代の価値観や問題意識は大事にして貰いたい!!」と富士大学生へのエールで講義を終えられました。
講義後の質疑応答では、紫波町の成功は、規模の考え方、紫波の歴史にあるのではーーとの質問があり鎌田部長から丁寧な回答がありました。
その後、第2部として、地域経済文化研究所/地域連携センター共催「地域活性化論研究会(進行:吉田教授)」を講師、一般聴講者2名、教職員3名で開催し、授業振り返りを行い、本論に関する有益な情報交換、意見交換が行われました(写真4.写真5)。
学生の授業レスポンスカードには:
・北上や盛岡にはオガールの様な場所がない。紫波(オガール)には特別感を感じる。学生の特権を活かして紫波を楽しみたい。
・紫波町は幅広い世代が楽しめる場所となっており、町内だけでなく、周りをも巻き込んだ地域活性化のやり方はとても魅力的だと思った。
・講師はやり甲斐のある仕事を楽しくやっている。自分もそうなりたいと思った。
・まちづくりは、結局は人と人との繋がりだと思った。講師が一人ひとりにリスペクトを持っているのが伝わったし、その考え方に感銘を受けた。
・ひとつひとつの工夫がどれを聴いても納得できるものですごく勉強になった。なぜこんなにいろいろ上手くいったのだろうと考えたが、住民を巻き込み理想に近いものを実現しているので(その後の挑戦も)支持されているのだと思う。すごく面白い講義だった。
・ただただ感動するばかりだった。企画力、行動力、チャレンジ精神、思いやり、全てが合わさり、それが熱意となって実現につながる。これが出来る人はなかなかいないと思う。すごい事だと思う。自分も公務員志望なので夢が広がった。生き生きと話される姿を見て、こんなにワクワクしながら仕事が出来るのは幸せなことだと思った。
・地域活性化には唯一無二の存在となる魅力のあることが必要なのだと感じた。
・岩手に住んで3年になる。紫波は行く度に新しい施設が出来ているので驚く。暮らしやすいまちの実現が進んでいる。紫波に住みたいと思える。
・大人の人でこんなに楽しそうに生きている人を初めて見た。
・ひとつが達成したから終わりではなく、次へ次へと進めていく姿勢が活性化につながっているのだと感じた。
・まちづくりは、先頭に立つ人がその町を愛し、夢と希望を持ち続けていることが何よりも必要なものであると思った。町の豊かさとは、その町に住む人達の心、更にはその町に来た人をも巻き込んで多くの人の心を豊かなものにする事だと考える。
・最も感じたことは、町民ファーストでまちづくり事業を行っているという事。町民が何を必要としているかを考え、地域に寄り添ったまちづくりを行っており、理想的な行政の在り方だと思いました。
などがありました。
写真1)左:鎌田部長、右:遠藤講師 写真2)授業風景1 写真3)授業風景2
写真4)地域活性化論研究会1 写真5)地域活性論研究会2
紫波町は盛岡市と花巻市の中間に位置する人口約3.3万人の町です。2000年から「循環型まちづくり」、2005年より「協働のまちづくり」、2007年には「公民連携によるまちづくり」をそれぞれ地域政策として施策の展開を図り、持続可能な成長のために町内資源や地元企業との連携を積極的に活用したまちづくりを進めています。オガールプロジェクト(町の課題であった10年間塩漬けだった紫波中央駅前の町有地複合開発)」は公民連携より活路を見出し、地域創生の成功モデルと高い評価を受けています。今回の講義では、公有地の更地開発のオガールプロジェクトがもたらした価値の紹介があった後に、歴史のある日詰商店街の近年の動き(リノベーションまちづくり)、廃校学校跡地活用の動き、農村部における地域課題の解決に向けた「新たな挑戦」の紹介がありました。
ます、このオガールプロジェクトがいかにして実現したか、その経緯と手法、各施設の特長(現在の活用状況)の紹介がありました。紫波町はオガール以外にも公民連携に取り組んでいます。歴史のある日詰商店街地区では、旧庁舎敷地等の遊休不動産の活用によるリノベーションまちづくりが行われています。2015~16年に「リノベーションスクール」を開催し、それ以降、30数件の物件が活用されています。「SAKE TOWN SHIWA」の相乗効果により、共感する商店主や若者(移住者等も)への輪が広がり、2021年に日詰商店街は中小企業庁「はばたく商店街30選」に選出されました。2023年7月には旧庁舎敷地の事業公募により「地域をつなぐ温浴施設 ひづめゆ(シードル醸造所、コンビニ、レストランとの複合施設)」がオープンし多世代の憩いの場を作り上げています。多様な世代が積極的に関わりメディア露出が増えることで当事者の意識が変り、他者を受け入れる雰囲気が生まれ始め、町内の遊休不動産を活用した新規事業は35を超えています。今注力しているのは7つの小学校跡地の活用です。利活用のコンセプトを「産業の振興」と「人材の育成」とし、地域資源を活かして持続する産業と雇用を創り出し、未来の担う人材を育てる場とすることを目指しています。「農園付き保育園」へのコンバージョン、「酒の学校」、交流人口滞在型施設(マザー・オガール地方創生アカデミー)等々の案件が同時並行で進んでいます(紫波町HPで確認できます)。講義では就活を考える学生向けの話として、大学生時代に紫波町に関心を持ちファンとなり地域おこし協力隊員となり今も活動している方々の紹介もありました。「学生時代の価値観や問題意識は大事にして貰いたい!!」と富士大学生へのエールで講義を終えられました。
講義後の質疑応答では、紫波町の成功は、規模の考え方、紫波の歴史にあるのではーーとの質問があり鎌田部長から丁寧な回答がありました。
その後、第2部として、地域経済文化研究所/地域連携センター共催「地域活性化論研究会(進行:吉田教授)」を講師、一般聴講者2名、教職員3名で開催し、授業振り返りを行い、本論に関する有益な情報交換、意見交換が行われました(写真4.写真5)。
学生の授業レスポンスカードには:
・北上や盛岡にはオガールの様な場所がない。紫波(オガール)には特別感を感じる。学生の特権を活かして紫波を楽しみたい。
・紫波町は幅広い世代が楽しめる場所となっており、町内だけでなく、周りをも巻き込んだ地域活性化のやり方はとても魅力的だと思った。
・講師はやり甲斐のある仕事を楽しくやっている。自分もそうなりたいと思った。
・まちづくりは、結局は人と人との繋がりだと思った。講師が一人ひとりにリスペクトを持っているのが伝わったし、その考え方に感銘を受けた。
・ひとつひとつの工夫がどれを聴いても納得できるものですごく勉強になった。なぜこんなにいろいろ上手くいったのだろうと考えたが、住民を巻き込み理想に近いものを実現しているので(その後の挑戦も)支持されているのだと思う。すごく面白い講義だった。
・ただただ感動するばかりだった。企画力、行動力、チャレンジ精神、思いやり、全てが合わさり、それが熱意となって実現につながる。これが出来る人はなかなかいないと思う。すごい事だと思う。自分も公務員志望なので夢が広がった。生き生きと話される姿を見て、こんなにワクワクしながら仕事が出来るのは幸せなことだと思った。
・地域活性化には唯一無二の存在となる魅力のあることが必要なのだと感じた。
・岩手に住んで3年になる。紫波は行く度に新しい施設が出来ているので驚く。暮らしやすいまちの実現が進んでいる。紫波に住みたいと思える。
・大人の人でこんなに楽しそうに生きている人を初めて見た。
・ひとつが達成したから終わりではなく、次へ次へと進めていく姿勢が活性化につながっているのだと感じた。
・まちづくりは、先頭に立つ人がその町を愛し、夢と希望を持ち続けていることが何よりも必要なものであると思った。町の豊かさとは、その町に住む人達の心、更にはその町に来た人をも巻き込んで多くの人の心を豊かなものにする事だと考える。
・最も感じたことは、町民ファーストでまちづくり事業を行っているという事。町民が何を必要としているかを考え、地域に寄り添ったまちづくりを行っており、理想的な行政の在り方だと思いました。
などがありました。
写真1)左:鎌田部長、右:遠藤講師 写真2)授業風景1 写真3)授業風景2
写真4)地域活性化論研究会1 写真5)地域活性論研究会2