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「資源・エネルギー特論」で木質バイオマス発電所をフィールドワークしました。 ―花巻バイオマスエナジー―㈱及び花巻バイオチップ㈱FW-

大学院
 2020年1月20日(月) 大学院(経済・経営システム研究科)の資源・エネルギー特論(担当:遠藤教授)で、地元花巻市にある木質バイオマス発電所を大学院生(社会人入学1年生)4名と学部3年生2名(専門科目エネルギー政策論の受講生)の計6名でフィールドワークしました。
 
 ㈱花巻バイオマスエナジーの河合部長様より事業概要の説明をいただき(写真1)、その後現場を見学。この木質バイオマス発電所は、花巻市における再生可能エネルギー利用の実践的な環境教育現場として、年に数回のフィールドワークをさせていただいています。その度、同所の事業進展を感じますが、今回は、新規導入した大型移動式チッパー(国内最大級)の稼働により、これまで利用が難しかった枝葉や樹皮、タンコロ(根本材)、山火事被害木、松くい被害木などの利用が可能となったこと(写真2、写真3)、また年末年始の操業に万全を期すため助燃材のPKS1)(写真4)を準備したことなどを教えて貰いました。

FWをした感想は、
「松くい被害木、山林火災被害木、枝葉等を有効利用していることに感心した。」
「膨大な材をストックして、乾燥・保管管理をしているのに驚いた。」
「再生可能エネルギーの価値、それの利用の重要性は増してきているが、まさにそれを実践している事業である。」
「北上から秋田に空荷で戻っていた製紙用チップのトラックを利用し、花巻から秋田に燃料用チップを販売が出来る様に工夫したとのこと。これこそまさにビジネス。」
「残差の灰分はコンクリート骨材へ再利用している。資源を無駄なく利用しているのは素晴らしい。」
「地産地消を通して、地域経済、地元林業の活性化にも貢献する取り組みであることがわかった。」
「経済的効果だけでなく、環境問題に利する事業であるところに意義があると思う。」
などがありました。

 ㈱花巻バイオマスエナジーは、これまでの活動が認められ、平成30年12月に「地域未来牽引企業(通産大臣表彰)」、平成31年2月には「東北再生可能エネルギー利活用大賞(経産省東北経済産業局長表彰)」を受賞されています。

1):PKS パーム椰子殻のこと。パーム油を生産する過程で発生する農作物残さ廃棄物。
発熱量が高く、海外バイオマスとして注目されている。通常は利用していません。



写真1 
 
写真2  写真3
  
写真4