文字サイズ
※翻訳が不十分な場合もございます。
ご了承下さい。

新着情報

第7回「地域活性化論」 『立地適正化計画とリノベーションまちづくり』、『ビジネスのスタンダード SDGs』、『地域企業の取組み』が行われました

授業関係
 11月11日、花巻市建設部都市政策課都市再生室の小原紘主任、花巻青年会議所直前理事長(就労支援B型事業所 (株)ケアート代表取締役)藤田甲之助氏、同副理事長((有)押切食品 代表取締役)伊従聡一氏を講師としてお迎えし、花巻市のまちづくりと地域根ざした企業活動のお話をいただきました。

 小原主任の実家は花巻のコメ農家です。いずれは自分も・・・の大学生の時「若者の力で花巻を盛り上げる団体HANALLE(ハナレヤ)」の構想を聞き、「まちづくり×ひとづくり」に興味がわきハナレヤを設立し、その活動に関われるのではと市役所職員となった方です。そしてHANALLE活動を継続中。講義は現職での「立地適正化計画の取り組み」と「リノベーションまちづくり」について、その内容と実績を映像資料で分かりやすく解説をいただきました。行政の仕掛け(立地適正化計画事業の活用)と民間活力(リノベーションまちづくり)がどう連携したのか、そしてその結果、まちなかで何が発現しているかの講義でした。趣味のバンドのライブハウスを実現したいという夢の開示もあり、「まちづくり」へのアプローチはたくさんある。自分のやってみたいこと・実現してみたいこと。これを口に出そう!! 割とすぐ近くに仲間がいます。応援してくれる大人も実はすぐ近くにいるよ、という自らの経験にもとづく説得力のあるお話でした。

 藤田氏は花巻市出身。講義は実業のビジネスがSDGsといかに関係・関連しているかのお話でした。なぜ現在の様々な仕事をやる様になったのか、そのヒストリーの紹介がありました。その展開はまさにSDGsの実践でした。交通事故で負傷した友人の支援をどう実現するかで総合保険事務所開設、通常保険がカバーしない分野があるなら自らでレンタカー会社を起業し新サービスを提供。障害者就労の場が無いなら、それを確保する場の提供(継続就労支援B型事業所開設)と、次々と事業を実践されています。「仕事とは、課題を解決する事!!!」との発想、信念、その迫力は多くの学生に響くものでした。今後の地域新電力事業の起業の紹介もありました。全ての事業活動がSDGsにつながっていることを実事例で分かり易く解説いただきました。

 伊従氏は神奈川県出身。中学校から花巻に転校。講義は創業(昭和33年、1963年)の漬物屋を引き継ぎ、令和2年(2020年)3代目社長に就任した方です。大学卒業後に教員採用試験勉強をしながらアルバイト感覚で自営業の押切食品に入社したとのことです。創業時の『漬物があればよい時代。売れた時代』から現在の『漬物がなくてもいい時代。売れない時代』となりました。この状況変化の中で企業としてどうあるべきかを真剣に模索しておられます。単なる商売を営むのではなく、お客様そして社会が抱える課題とは何か。その課題解決を仕事と捉えています(前記の藤田さんと同じ)。食のありがたさの実感体験の場の直営店運営による食と情報の発信。自社農園での収穫体験。農泊体験/暮らし方の提案等等の取組事例の紹介がありました。また、遺伝子組み換え食品、食品添加物、化学肥料、種の囲い込み問題等の食を巡る現代的問題の解説もありました。最後に「学生の皆さん一緒にやってみませんか?」ということで、・イベント企画、・商品開発、・農業体験などのお誘いがありました。

 講義終了後は、地域連携推進センター主催の「地域活性化論研究会」を開催。市役所職員5人、花巻青年会議所会員2人、本学教職員3人、学生2人の参加で、授業振り返り/情報交換/意見交換を行いました。


左から藤田さん、小原さん、岡田学長、伊従さん