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新着情報

第7回「地域創生論」 『PDCAサイクルによる岩手県行政』が行われました

授業関係
 5月26日の講義は、岩手県政策企画部副部長 菊池芳彦氏を講師として開講されました。
講義の概要は、およそ以下の通りです。
1. 県の役割は、国家の存立にかかわる国の業務と住民に身近な市町村の業務の中間にあって、広域的な業務を担っている。岩手県の行政活動は「いわて県民計画」に基づいて行われ、現在の県民計画は2019年度から2028年度の10年間の長期ビジョンで、4年、4年、2年の3期に分けて策定される「政策推進プラン」からなっている。毎期毎に点検・評価・改善がなされる。
2. 今の県民計画の策定は2017年から行われており、県議会での議論、有識者・専門家からなる審議会、パブリック・コメント、地域説明会、県民フォーラム、ワークショップ、アンケート調査等のプロセスを通して県民の意見が集約されている。
3. 岩手県の課題としては、人口減少と震災復興があり、県民計画に反映されている。県民計画の基本コンセプトを「幸福の追求」として、県民が求めている主観的幸福感に関連する12の領域を10の政策分野に落とし込み、政策の基本方向とした。また、計画は県央・県北・県南・沿岸と4つの広域振興局別に地域の目指す姿を描き、その地域に適する新しい時代を切り拓く11のプロジェクトを策定してその振興策が盛り込まれている。
4. 毎年度の事業実施と評価は、PDCAサイクルの流れの中で検証され、次年度のやるべき事項として反映される。幸福の向上に向けた県の取組みや政策の検証結果は、「いわて幸福白書」の中で紹介されている。

 講義の終盤、講師から本校の学生に対して、「コロナ禍の制約の中で辛い思いをしてきたと思う。Withコロナの中での社会活動を通して、岩手のよさ、素晴らしさを知って欲しい。友人を作り、遊びにスポーツに頑張って欲しい』というエールが送られました。講義後のQ&Aでは、「幸福度の基準がわかりにくい」といった質問もあり、講師から丁寧な説明がなされました。