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新着情報

第9回「地域活性化論」 『花巻の商業』と『地域金融と地域づくり ~花巻信用金庫の取り組み~』が行われました

授業関係
 11月17日は花巻市商工観光部商工労政課商業係長の伊藤ケイ子氏と花巻信用金庫の漆沢俊明理事長を講師としてお迎えしました。

 伊藤ケイ子氏の講義は、「そもそも知らないと判断できない」、「思い込みと情報量不足が最大のリスク」、「前提条件を疑え」、「私の授業は疑いながら聞いて下さい」という熱のこもった言葉から始まりました。氏は、前職の建設部都市政策課都市再生室でリノベーションまちづくりをサポート&リードした方で、紫波町のオガールプロジェクトへの出向経験も有するスーパー公務員です。現職の立場と経験豊かな視点を踏まえた講義内容は経済学部に学ぶ学生にフィットしたものでした。
 現職での取組みとして、①花巻の地勢条件と産業構造―RESAS(地域経済分析システム/内閣官房・経産省編)から。②花巻の商業政策と金融政策。③コロナ対応を挙げられました。「自ら創造しない都市は必ず衰退する」、「活力・賑わいの正体は福利」などのキーワードは多くの学生に共鳴しました(授業レスポンスカードより)。
 そして最後に、「花巻の日常は変わった(変わりつつある)。そのヒントは飲食店にあり、飲食シーンは情報の塊である。リノベーションまちづくりで福利を生むビジネスと産業が発現してきている。この動きの波及に取り組んでいきましょう」と呼びかけて講義を結ばれました。

 漆沢理事長の授業は、信用金庫の位置づけ、信用金庫と銀行の違い、信用金庫の3つのビジョンの解説から始まりました。信用金庫には相互扶助の「報徳思想」があり、この思想は今も信金の業界に根付いているとの解説がありました。続いて花巻信用金庫の概要、基本理念(地域経済の健全な発展と豊かな暮らしの実現)と基本方針(地域内の中小企業ならびに地域住民の金融の円滑をはかり、もって地域社会の反映に貢献し、日本経済の発展に寄与する)について説明がありました。
 次に具体的な取組みとして「1.花巻 夢・起業家塾」、「2.お客様販路拡大支援」、「3.交流人口増加への取組み」、「4.花巻市との包括連携協定」、「5.東北大学との連携」、「6.富士大学との連携」、「7.成年後見サポートの取組み」が挙げられ、漆沢理事長の経営姿勢と実行力に多くの学生が驚きと感銘を示しました(レスポンカードより)。この「地域活性論」の民間講師の殆どが「夢・起業家塾」の出身者であり、この事実が花巻信用金庫の素晴らしい活動の裏付けとなっています。最後に「地域活性化への想い」と「夢・志」、「感動」、「連携」、「相互支援」という4つのキーワードを事例に結びつけて説明され、説得力のある講義の締めくくりとされました。

 講義終了後は、地域連携推進センター主催の「地域活性化論研究会」が開催され、講師2名、本学教職員4名による授業の振り返り、情報交換、意見交換が行われました。

写真1 左から漆沢理事長、伊藤係長、遠藤教授 


写真2 授業風景 伊藤係長


写真3 授業風景 漆沢理事長


写真4 授業風景


写真5 地域活性化論研究会