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新着情報

第7回「観光産業論」 JR東日本の『持続可能な地域づくりに向けて~観光を通じて、地域の皆さまとともに~』が行われました。

授業関係
観光産業論の第7回(10/26)は、JR東日本 盛岡支社の地域共創部地域連携ユニットリーダーの小坂一将氏による講義が行われました。公共交通をとりまく事業環境、鉄道会社が観光に取り組む理由、地域との連携の取組紹介が主な内容です。講師によると、鉄道に関して東日本と西日本を比較すると、東日本は「沿線人口」が小さく、東京から遠方になればなるほど小さくなる。つまり、東北は公共交通のマーケットが小さい。加えて本格的な人口減少時代へ突入し、東日本ほどその度合いも大きい。加えて、新型コロナの影響でテレワークやオンライン会議等により人の移動にも変化した。これらにより事業環境が大きく変化しているとのことです。とりわけ、人口減少は1人当たり年間消費額の減少を招き、地域経済の縮小にもつながっています。このことから、企業の経営問題としてだけではなく、地域と一体になった観光需要の掘り起こしが求められるようになり、これがJR東日本が観光に取り組む理由とのことです。で、地域とどのように観光に取り組んでいるのか、その紹介がありました。様々な企画列車の運行、旅先での特別企画、商品企画、首都圏産直市、まちづくりイベント等々と多岐に及んでいます。
とくにおもしろかったのは、二次交通まで網羅し、観光のみならず、鉄道沿線から外れた地域の生活向上までをも射程に入れるMaaS(Mobility as a Service)やオンデマンド交通の取組みの話でした。単なる利便性向上の問題だけではなくて、公共交通の新しいあり方も観光の取組みを通じて開けてくる、そのような可能性を感じさせてくれる講義でした。

【学生の声】
・人口が1人減るだけで125万円の経済損失があるのかと初めて知った。
・鉄道会社にとっては鉄道の通る地域が栄えることで、その地域に行こうと鉄道の利用者が増える点で、それぞれにメリットがある。非常に良い関係であることがわかった。
・2040年までに東北では人口が今より3割も減る予想のグラフを見て、他の地域よりも圧倒的に多いと感じた。

写真1)  左:石川教授  右:小坂リーダー


写真2 授業風景


写真3 授業風景