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新着情報

第7回「地域活性化論」 『Smart Agriculture GNSS基地局を基点としたスマート農業普及・拡大の循環』と『富士大学×farmo 地域活性化論』が行われました

授業関係
10月31日(木)、花巻市農林部農政課主査の藤沼一志氏と株式会社 farmo営業部の澤田博史氏を講師としてお迎えし、花巻市で推進されているスマート農業の取り組みについてお話しいただきました。

 講義はまず、「花巻市にはなぜ田んぼや畑が沢山あるの? 農地に建物は建てることはできるの? なぜ農地にはそんなに厳しい規制がかかっているの? そんなに農地を大事にするのには理由があるの?」という藤沼さんのQ&A的な解説から始まりました。続いて、「花巻市の農業の概要」、「花巻の特長で強みとなった、農業関係機関および集落単位での意思統一(コンセンサス)つくりの取組み・仕組みの説明があり、その中で「GNSS基地局を起点としたスマート農業普及・拡大の循環が如何に形成されたか」がありました。下記の展開につき項目毎に時系列での概説がありました。課題の分析→導入環境の整備→関心の高い農業者の育成→行政による導入への支援→今後の農業へのスマート農業の活用。最後に、普及促進のアプリ「スマート農業シティはなまき」と令和3年7月に農林部農政課が作成した「スマート農業花巻モデル」の骨子について解説がありました。
 続いて、澤田さんから、自己紹介とfarmoの会社紹介がありました。前職で岩手町の農業法人就労時、スマート農業機器をユーザーとして利用し、そこで必要性を確信し、(株)farmoに転職。今はその普及に取組んでいます。(株)farmoは、IoT/ICTで地域・農業の課題(高齢化、人手不足、耕作放棄地など)に取組み、それを解決する製品・システム(IoT製品、通信インフラ、データクラウドなど)を販売しています。廉価で便利でちょうどいいスマート農業を提供しています。先端技術で作業の省力化をはかっています。その製品事例として「水田ファーモ」の詳細紹介がありました。特徴は、水管理時間の大幅短縮、適切な水管理で除草剤効果の維持、ユーザーの通信費用負担は無し、機器は無償貸出となっています。そのエリアは全国に拡大中です。花巻市はそのインフラ整備に協力しています。その連携の紹介もありました。花巻市は法人化が進んでいる土地柄であり、行政の支援もあってこの取組が進んだとの解説がなされました。
 講義終了後は、地域経済文化研究所と地域連携推進センター共催の「地域活性化論研究会」を開催しました。講師、一般参加者、本学教員で、有意義な授業の振り返り、情報交換、意見交換を行いました。

学生の授業レスポンスカードには
・食料を輸入すれば大丈夫であると思っていた。平成5年の冷害の話を聞いて、それではやはりだめなんだと気が付いた。
・食料生産のため花巻は農業振興地域が広い(農地が多い)。厳しい規制がかかっているは大切な心構えだと感じた。
・農業を守るために様々な規制がかけられているのを学んだ。早くスマート化が進んで世代交代ができればいいなと思う。
・富士大学が市内農業法人との連携は。地域交流であり、自分たちの就職先にも活かせると思うので、すごくいい事をしていると思った。
・農地には農産物の供給以外にいろいろな機能(多面的機能)が備わっているから、農地を大事にする必要があるということ。
・講師の、農業を、農産物を守りたいという強い意志を感じた。スーパー農業に関し、花巻市は理想的なサポートをしていると感じた。農業こそ最新技術の導入はうってつけで、その結果はWIN=WINだなと思った。
・祖父(農業)も歳をとり思うように動けていないと思う。手伝ってあげたり、スマート農業についても教えたいと思いました。
・農作業は経験(手伝いをしている)しているのでスマート農業の利点は実感できた。
・花巻だからこその強みを活かした取組みをしていることがわかりました。
・スマート農業が普及していけば若者の就労につながり、事業継承しやすくなるのではと感じた。低コストでもスマート農業があることに感心した。地元の叔父、叔母に伝えたい。
・農業は想像以上に大変と感じた。農家の時間と労働の軽減するためにもスマート農業を導入しない手はないと考える。
・今まで気にしたことはなかったけど、今回の講義で農業の素晴らしさを感じることができた。スマート農業は非常に有効だと気づいた。進展が期待されると思った。
などがありました。

写真1)左から遠藤講師、岡田学長、藤沼主査、澤田氏  写真2)授業風景 農政課藤沼主査   写真3)授業風景 farmo 澤田氏
    


写真4) 授業風景              写真5)質疑応答               写真6)地域活性化論研究会