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大学概要

大学概要

学長挨拶

学長 岡田秀二

学長 岡田秀二

 富士大学は今、大きく変わりつつあります。
 これまでは、スポーツに強い大学としてのイメージが先行し、教育内容や「地域と大学」
との関わり等については、あまり知られていませんでした。しかし、数年前からは、「地域貢献人材の育成」を目標に、教育研究内容の見直しを行い、地域課題の解決を、地域と共に考え・実践する取り組みに邁進しています。
 その背景にあるのは、地域の人口減少、地域産業の衰退、そして地域消滅の危機です。
 地域が持続的であるためには、今何が必要で、大学には何が求められているのか、この課題に応えることこそが地域にある大学の教育研究そして人材育成の使命であると考えたのです。
 その歩みは、地域の多くの自治体・企業・団体・人々の御協力を得て、年々成果を挙げつつあり、地域からも「地域の持続・発展に貢献する大学」との評価もいただくようになっています。新型コロナウイルス感染症で境地に立った際は、実に多くの皆さんからご支援をいただき、乗り越えることが出来ました。地域と大学の協力・協同関係が新たな力を生み出しています。スポーツ振興についても改めて多様なチャンネルを用意し、地域に貢献することにしています。
 富士大学は、経済学部と大学院経済・経営システム研究科からなる小規模大学です。しかし、地域貢献大学の内容づくりにおいては、小規模であるがゆえに特徴的・個性的展開を遂げることができています。講義科目では、当面する問題や政策を扱う「地域創生論」や「地域活性化論」を逸早く開講し、今後の社会づくりのヒントを得るべく「宮沢賢治から考える」等の講義も開講しました。講義形式も大学に閉じるのではなく、多くの外部講師をお招きする一方、地域の皆さんに公開する方式を取り入れています(残念ながらコロナ禍で今年度の公開部分は見送られていますが)。
 また、すべての講義科目において、それぞれの学問が、地域課題と環境問題にどのように適用・対処できるのかを教授することにしています。大学院についても改革を行い、セメスター制度の導入や地域住民の新しい時代に向けた知識獲得機会の充実を図っています。さらには、社会人のリカレント教育への要請にも応えることを考えています。
 具体的地域課題への解決に向けては、地域連携推進センター、図書館、異文化交流センター、地域経済文化研究所、福祉・ボランティア研究センター、スポーツ振興アカデミー、を窓口として、大学が地域に出向くと同時に、地域の必要と要請に応えられる体制を整備いたしました。
 富士大学は、地域にあって地域と共に歩み、「知」(知識・情報)と「地」(自然・文化)と「治」(自治・プラットホーム形成)の拠点となるべく変貌しつつあるのです。
 もちろん、これまで成果を上げてきた教育・研究方法については、それを堅持すると同時に環境変化に合わせ質の向上を図っています。少人数のゼミ制度は、学修者一人ひとりの学びを直接サポートするシステムとして特徴を成してきましたが、ゼミの多様化と専門基礎ゼミの充実により、教養教育から専門教育までを通したゼミ指導体制の強化充実へと進化しています。
 また、卒業後の就職や職業選択に資するべく、キャリア教育の充実、教員を目指す学生のためのプログラム、公務員や地域の公的組織への就職を目指す学生のためのプログラム、スポーツリーダーを目指す学生のためのプログラム、さらには税理士を目指す学生のためのプログラム等についても十全な整備をしています。
 富士大学は、宮沢賢治がイーハトーブ(理想郷)と名づけた岩手県花巻市にあります。高校生諸君の本学での学びを心より歓迎いたします。

油絵