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宮沢賢治から考える時間 「水仙月の四日」

授業関係
言葉が生き方を照らすとき ― 宮沢賢治の世界にふれる学び

想像してみてください。抑揚のある力強い朗読が教室に響きわたり、聞く人の心を揺さぶっていく。そんな印象的な時間が、6月30日の富士大学で生まれました。

この日行われたのは、公開講座「宮沢賢治から考える」の一コマ。登壇したのは、文学や教育に造詣の深い夏井敬雄教授です。
取り上げた作品は、宮沢賢治の代表作のひとつ「水仙月の四日」。
雪深い冬を舞台に、他者への思いやりが描かれる物語を、夏井教授は力強く朗読。
情感あふれる声に、学生や市民の皆さんは引き込まれるように耳を傾けていました。


“どう生きるか”を考える講座

「宮沢賢治から考える」は、詩人であり農芸科学者、教育者でもあった宮沢賢治の生き方と作品世界を手がかりに、「人生に意味を持たせるには?」「他者と協調するには?」「自然と共に生きるには?」といった根源的なテーマを探っていく、オムニバス形式の公開講座です。
各回に異なる講師が登壇し、多様な視点から賢治の思想や背景を紐解きます。文学だけでなく、科学・宗教・土着性などが交差する賢治の世界を学ぶことで、人間の本質に迫る時間となっています。
市民にも広く開かれており、生涯学習の場としても好評を得ています。
受講した学生からは、「自然の厳しさと優しさを同時に感じた」「童話なのに命がけの話で重みがあった」といった声が。
また、「命の大切さが伝わってきた」「星座の描写が印象的で、賢治が星を好きだったことが伝わってきた」と、それぞれが自分なりの視点で物語を受け取っている様子が印象的でした。


あなたなら、どんな“賢治”に出会いますか?

物語を読みながら、生き方について考えてみる——そんな経験は、意外と大人になってからこそ響くものかもしれません。
あなたなら、賢治の作品からどんなヒントを受け取りますか?

富士大学では、地域や社会とつながる学びの場をこれからも発信していきます。次回の講座にも、ぜひご注目ください。