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岩手・花巻市のリンゴ摘果体験で学ぶ3つの発見

授業関係
リンゴのまち・花巻で学ぶ「摘果」の奥深さ

リンゴといえば青森や長野を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実は岩手県も全国第3位の生産量を誇るリンゴの産地です。
そんな岩手の農業を肌で感じながら学んでいるのが、海邉健二ゼミの学生たち。これまで田植えや小麦刈りなど、地域の方々の協力を得ながらさまざまな農業体験を重ねてきました。
今回挑戦したのは、初夏に行われる大切な作業「摘果」です。

摘果とは、春に咲いた花が結んだ小さな実の中から、形がよくないものや傷のあるものを取り除き、残った実に栄養を集中させる工程のこと。
一度摘み取った実は二度と戻せないため、学生たちは「赤ちゃんのこぶし」ほどに育った実を前に、真剣な表情で枝先を見つめます。重なり合った実や小さすぎるものを一つひとつ選び、丁寧に取り除く。その緊張感と集中力は、想像以上でした。

「どれを摘むべきか判断が難しかった」「農家さんの見えない苦労を実感した」という声が多く聞かれ、作業後には「これからはもっと感謝してリンゴを食べたい」という感想も。
スーパーに並ぶ美しいリンゴの裏側には、春の受粉から夏の摘果、袋掛け、そして秋の収穫まで、長い手間と技術が積み重なっています。

次回、学生たちは葉摘みや収穫の作業にも挑戦する予定です。
もしあなたがリンゴを手に取ったとき、その一つひとつに込められた人の想いを想像したら、きっと味わいも変わるはずです。