地域とともに生きる企業の姿――高源精麦を訪ねて

「会社で大切なことは何だと思いますか？」
静かな社長室に、高橋誠社長の問いかけが響きました。
富士大学・吉田哲朗ゼミの学生たちが10月22日、花巻市に本社を置く高源精麦株式会社を訪問。
白金豚ブランドで知られる同社のものづくりの哲学に触れました。


“存続すること”の意味を考える

学生たちはまず、同社直営の食堂「ポパイ」で昼食をとりながら、地域に根ざした経営の一端を体感。
その後、高橋社長から「会社の目的は“存続”すること」という印象的な話を聞きました。
売上や利益はそのための手段であり、企業が生き続けることで信頼を得て雇用を生み、地域に貢献できる――。
社長の言葉には、長年地域とともに歩んできた経営者の信念がにじみます。


白金豚に込められたプライド

精麦業から始まり、養豚・加工・直営食堂へと事業を広げてきた高源精麦。
ブランド豚「白金豚」には、“見える誇り”を従業員に感じてもらいたいという想いが込められています。
どんなに品質の高い製品をつくっても、使われ方が見えなければやりがいは感じられない――その考えから、同社は「自分たちの豚がどう人の生活につながるか」を大切にしてきました。


地域と循環する未来へ

堆肥を地元農家に還元する自然循環の取り組みや、動物福祉（アニマルウェルフェア）への配慮など、環境と共生する姿勢も同社の大きな特徴。
「地域で一番になれば、全国で認められる」と語る社長の言葉には、地元への誇りと挑戦の精神が込められています。

地域とともに成長し続ける高源精麦の姿は、「企業が生きる」という言葉の重みを私たちに改めて考えさせてくれました。
あなたなら、どんな形で“地域と生きる”を実現しますか？