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12/22開催・第14回比較文化論 岩手県と中国の交流史

授業関係
岩手から東アジアへ。教室で広がる国際交流のリアル

本学の比較文化論では、ユーラシア財団の助成を受け、「東アジアの持続可能な多文化共生社会」をテーマに学びを深めています。
第14回目となった12月22日は、岩手県と中国の人的・経済的交流に焦点を当てた特別講義を実施。
岩手県ふるさと振興部国際室 室長の畠山英司氏と、岩手県商工労働観光部産業経済交流課の丑朝雨・大連市研修員を講師に迎え、「岩手県と中国との人的・経済的交流について」をテーマに現場の視点から語られる貴重な機会となりました。


地方と地方を結ぶ、息の長い関係づくり

畠山氏からは、大連市や雲南省に設置された県事務所を拠点に、企業支援や観光PR、青少年交流などを重ねてきた岩手県の取り組みが紹介されました。
特に印象的だったのは、「国同士」ではなく「地域同士」の交流を大切にする姿勢。
岩手県では、中国との経済交流の促進や友好交流協力協定等に基づく幅広い交流を目的として、2005年に中国・遼寧省大連市に「岩手県大連経済事務所」を、2018年に中国・雲南省昆明市に「岩手県雲南事務所」を設置しています。
これらの事務所では、県内企業の中国でのビジネス展開支援、中国の経済・産業情報の収集および発信、中国との各種交流の支援に加え、観光PRや観光客誘致などを行っています。
特に雲南省とは、友好交流協力協定に基づき、地方政府間交流、経済交流、観光交流、青少年交流、農林業交流、教育交流、スポーツ交流など、分野横断的で多層的な交流が進められていることが紹介されました。


あなたなら、どんな未来を描きますか?

講義後は、「中国で美味しいと思った料理は何ですか」「今後の日中関係の展望についてどう考えますか」「人口減少と多文化共生にはどのような関係がありますか」といった質問が相次ぎ、学生たちの関心の高さが際立ちました。

受講した学生からは、「大連と岩手県のつながりを知ることができ、とても興味深く有意義な時間だった」「これからの中国との関係性や課題について理解が深まった」「日中の地域交流について学ぶことができ、分かりやすく楽しい講義だった」といった感想が寄せられ、本講義は学生にとって国際交流と多文化共生を具体的に考える貴重な機会となりました。