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「資源・エネルギー特論」(遠藤講師)で木質バイオマス発電所をフィールドワークしました(㈱花巻バイオマスエナジー/花巻バイオチップ㈱見学)

大学院
12月17日(火) 大学院(経済・経営システム研究科)の「資源・エネルギー特論」で、地元花巻市にある木質バイオマス発電所をフィールドワークしました。(写真1 集合写真)。
 
まず管理棟で玉山部長様より事業概要の説明をいただき(写真2、写真3)、その後現場を見学しました(写真4~写真7)。この発電所の特長は㈱花巻バイオマスエナジーに地元資本が11.2%【花巻市役所(3.2%)、みやぎ生活協同組合(2.4%)、いわて生活協同組合(2.4%)、地元林業者(3.2%)】、㈱花巻バイオチップには地元林業者42.4%が入っていることです。地元出資による地域経済効果があります。市役所、各総合支所、市内の小中学校等はこの電力を利用しています。また関連企業のタケエイ林業㈱は花巻市/遠野市に山林を取得し、伐採から再造林を行っています。グループとして木質バイオマス発電までを一貫体制で行い、森林の再生に寄与し、多くの雇用を創出して地域の経済活性化に貢献しているのも特長です。それが評価され、令和5年度新エネ大賞 新エネルギー財団会長賞を受賞しています。

スタート時は未利用材・一般木材由来の木質チップのみで発電していましたが、2022年10月から廃棄物由来木質原料の中間処理事業者の免許を取得し、今までは燃料化できて廃棄物扱いであった生木(根っこやインフラ支障木等)を専用スクリーンと専用破砕機を追設することで利用出来るようになりました(写真4)。廃棄物由来の原料の利用はFIT制度終了後を睨んだ戦略的な取組です。これにより未利用のままに伐採地に放置された林地残材の生木(枝葉や根っこ)の利用にも積極的取り組めるようになりました。また余熱利用での花巻産『きくらげ』栽培しています(写真8)。前週に富士大学構内でのESCO事業によるチップボイラー施設をフィールドワークしました。それとの比較で木質バイオマスエネルギー発電利用の規模感を体感するフィールドワークとなりました。


写真1


写真2 事業概要説明 (@管理棟)


写真3 事業概要説明 (@管理棟)


写真4 生木材処理 (@中間処理事業サイト)


写真5 チップヤード (@原木投入粉砕棟)


写真6 燃料チップ確認 (@チップサイロ棟) 


写真7 炉内燃料状況観察 (@中央制御室)


写真8 キクラゲ栽培 (@余熱利用施設)