文字サイズ

新着情報

「エネルギー政策論」(遠藤講師)で木質バイオマス発電所をフィールドワークしました。―㈱花巻バイオマスエナジー/花巻バイオチップ㈱見学―

授業関係
12月17日(火) 「エネルギー政策論」で、地元花巻市にある木質バイオマス発電所を学生17名、教職員3名でフィールドワーク(以下FW)しました。
 
まず㈱花巻バイオマスエナジーの玉山部長様より事業概要の説明をいただき(写真2、写真3)、その後現場を見学しました(写真4~写真8)。
 
学生全員木質発電所の見学は初めてでした。再エネ固定価格買取制度の発電事業の㈱花巻バイオマスエナジーの総事業費は32億円、発電用木質チップ製造業の花巻バイオチップ㈱の総事業費は8億円です。計40億円の発電プラントをFWしました。花巻発電所の燃料チップ消費量は時間10tです。前週に富士大学の木質バイオマス熱利用事業(㈱岩手ウッドパワーのESCO事業施設)をFWしています。富士大学の年間チップ消費量は250t程度。富士大学での消費量は花巻バイオマス発電所のたった一日分です。二週連続でFWすることで、この規模の違い(熱利用は小規模で成立するが、発電用は規模が必要)を実感学修しました。同発電所は、安定した燃料材の確保を目指し、根っこや剪定枝などを燃料化出来る中間処理設備(専用の移動式破砕機WOOD HOG+スクリー)を増設し稼働しています。また、皆伐現場に出向きその現場でチップ製造する移動式破砕機MUS-MAXも稼働させています。これだけの装備を持つ発電所は珍しく、国内最先端、最先導です。その機材も現場で確認でき、富士大学の小型チッパーとの比較でもその規模感を実感学修しました。

FWレスポンスカードには
・実際に施設で話を聞き、見学することで、実際の取組や現場の様子などを直接理解することが出来たので、とても有意義だった。
・発電の仕組みについてしっかりと理解することができた。
・原料となる丸太(乾燥のため保管中)の量の多さに圧倒された。この発電所で花巻の全世帯の4割分を供給できるのが凄い!!と思った。
・松くい被害木の処理に貢献している。現状の課題対応につがっていることを理解した。
・燃焼灰をセメント骨材として無駄なく利用しているのがいいと思った。
・放棄材を原料としているはいい。
・今後に生き残っていくために生材(廃棄材)の利用にも力を入れていた。余熱利用したハウス栽培に取り組んでいた。一石二鳥で良い。
・貴重な体験をすることが出来た。さらに発電やチップボイラーを学びたいと思った。
などがありました。

写真1 集合写真


写真2 事業概要説明 (@管理棟)


写真3 事業概要説明 (@管理棟)


写真4 貯木ヤード 丸太の状態で乾燥のため保管されています。


写真5 燃料チップストックヤード


写真6 ボイラー建屋内 排煙塔(東北大学と廃ガス利用共同研究中)


写真7 中央制御室 (炉内燃焼状況確認)


写真8 排熱利用によるキクラゲ菌床栽培観察