吉田哲朗教授の専門演習で学ぶ、シャネルを魅了する岩手の織物技術
2026.10.21
世界の一流ブランドを魅了する、岩手のものづくり
世界的なファッションブランド「シャネル」のコレクションを彩る生地が、岩手県の工場で生まれていることをご存じでしょうか。
2026年10月14日、吉田哲朗教授の専門演習Ⅰの学生たちが訪れたのは、株式会社日本ホームスパン。
同社の代表取締役・菊池久範氏から、世界のトップデザイナーを魅了するものづくりの秘密を学びました。
一日5〜6種類、新しい生地を生み出す情熱
日本ホームスパンが手がけるのは、糸の組み合わせや色合い、凹凸、手触りまで、一つひとつに個性が光る織物です。
海外のデザイナーは、自分だけの表現を追求するため、既存の生地を選ぶだけでなく、思い描くイメージを伝え、理想の生地を形にしていきます。
その期待に応えるため、同社が生み出す生地のサンプルは年間1,000〜1,300パターン。
細いリボンを織り込むなど、独自の技術を生かしながら、毎日新しい表現に挑戦しています。
シャネルとの出会いのきっかけは、2001年の展示会でした。
偶然が重なって生まれた縁を、確かな技術とものづくりへの情熱でつないできたのです。
現在も、世界各地のバイヤーが生地の色や手触りを確かめるため、岩手の工場を訪れています。
地域に根ざし、自分たちにしかできない価値を
菊池社長が大切にしているのは、利益を追い求めることよりも、企業を継続させ、技術を磨き続けること。
価格や生産量で競うのではなく、より美しく、より個性的な生地を生み出すことが、同社ならではの強みです。
地域の企業が培ってきた技術や、そこで働く人々の誇り。それらが世界とつながり、地域の魅力を高めていく。
今回のフィールドワークは、地域活性化には経済的な豊かさだけでなく、地域への愛着や誇りも大切であることを考える機会となりました。
身近な地域に、世界を魅了する技術がある。
そんな視点で地元を見つめ直すと、新たな魅力が見えてくるかもしれません。
