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新着情報

「地域創生論」の第七回講義が行われました

授業関係
5月26日、「石巻市の復興・地方創生」をテーマに、石巻市副市長笹野健氏が「地域創生論」第七回目の講義を行いました。

講義は、冒頭、東日本大震災から今日までの支援に対する笹野氏からの御礼で始められ、石巻市の歴史と被災状況の紹介、「周回遅れ」の復興状況からの脱却が課題だったことが紹介されました。
次いで、復興まちづくりにあたっては防潮堤や河川堤防のハード施設の整備の過程で建築制限の設定や住居移転など住民合意を得るために多くの壁を克服してきたこと、その結果、JR仙石線全線再開、新市街地まちびらき、新駅の開設、復興公営住宅の着工など「周回遅れ」からの脱却が進んだことを具体的に説明いただきました。
その上で、石巻市の復興に当たっては、住民同士の話し合いやコミュニケーションを大事にし、住民同士の支えあう力の復活を第一義としたこと、住民一人一人の状況を把握し有効な支援を行っていくために縦割り行政の壁を取り払って「被災者自立支援システムによる見える化」を実現していったこと、更に、復興をビジネスにつなげ、「しごと」を創生するために水産加工品の海外輸出展開を地域一体で進めていったこと、そのための仕掛けを行政として受け持っていることが紹介されました。

笹野氏の講義は現場での復興行政とまちづくりの取組をそのまま教室内に持ち込むもので、非常に具体的かつ説得力が高いものでした。
聴講者からは、地域一体となった廃棄物処理への対応、堤防の高さをめぐる意思決定の問題、復興予算やコミュニティ再生のための取組など多くの質問が寄せられ、笹野氏はそれらに丁寧かつ誠実に回答され、心温まる講義となりました。

次回は、大船渡市副市長角田陽介氏が「大船渡市の課題と国土交通行政・地方創生」というテーマで講義を行います。