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新着情報

「森林と暮らしを考える花巻市民の会」講演会で岡田学長、遠藤教授が講演を行いました。

イベント
 2023年4月22日、市内まなび学園(生涯学習都市会館)で「新しい時代と森林・林業」という全体テーマで岡田秀二学長と経済学科遠藤元治教授が講演を行いました。

 この講演会は2013年から開催されています。今回は49名の参加があり本学からは学生2名(遠藤ゼミ生)と教員2名が参加しました。
岡田学長が『グリーン社会の構築に向けて森林・林業の基礎を再認識しよう!』と題する基調講演を行いました。グリーン社会とは生命系を重視し人間性を取戻す社会である。それには森林・林業が果たすべき役割、果たしている役割、期待されている役割のしっかりとした理解と認識が必要であるとし、今回はその講義的な講演でした。
下記の項目内容について分り易い解説が行われました。
1.カーボンニュートラル(CN)・SDGsにおいての森林・林業とは?
2.CN と SDGs15番 に関係する部分に注目した森林の機能・役割の再認識
3. 日本の森林・林業の実状・特徴と公益的機能とは
4. グリーン社会にむけて森林の持続性を確保する管理経営の在り方とは
まず、地球温暖化のメカニズム、カーボンニュートラル(CN)とは何か、CNに果たす森林の役割と価値の解説がありました。「持続可能な森林管理を行うこと」はSDGsの全17目標の内の7つに関連しており、「森林・林業はSDGsとの親和性が高い!!」と示しました。次に森林・木材が持つ凄さを分かり易い図と写真等で解説しました。3と4では、森林の所有構造、経営主体、人材の現状、新たな森林管理システムなどが説明されました。最後に「グリーン社会の構築に向けては、森林のことだけでなく、森林空間利用のこと、あるいは林業のこと、さらには木材という材料や原料になった段階でのこと、あるいはそれらの多段階や繰り返しの利用、最後はエネルギー利用のこと、これらに関する基礎的知識を整理しておく(認識する)必要があります。」と講演をまとめました。

 次に遠藤教授が「自然とは何か。私たちはどんな時代を生きているのか。」と本学が中心で取組む「花巻市および周辺地域内エコシステムモデル構築(木質バイオマス熱利用)事業進捗報告」を行いました。人類の経済活動が地球(環境)を破壊する「人新世」という地質学的な新時代=環境危機の時代という説を紹介。それに対する国内外の最新動向(地球温暖化対策推進法改正および地球温暖化対策計画の改訂、COP27等々)の概説がありました。地域エコ事業では市内幸田の社会福祉法人「銀河の里」でのネクスコ東日本の高速道路管理伐採木活用と50kwチップボイラーの運転状況、花巻市大迫総合支所ボイラー休止問題等を、そして富士大学での森の電力(株)/(株)岩手ウッドパワーのESCO事業の燃料チップ製造施設および130kwチップボイラー設置工事の進捗状況の報告等がありました。

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写真2