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新着情報

遠藤教授が岩手・木質バイオマス研究会2022年度総会併催講演会「FIT以降の木質バイオマス熱利用を考える。」で講演しました

お知らせ
令和4年7月30日(土)、岩手大学学生センターで遠藤教授が「報告2 花巻市および周辺地域エコシステムモデル構築事業の取組活動で見えたこと」と題する講演を行いました。

木質バイオマスのエネルギー利用は熱利用と発電利用の二つがあります。岩手県の熱利用は全国でトップと推察されます(チップボイラー導入数から)。その利用の内訳は熱が8%、発電が92%と発電利用が圧倒的です。そのエネルギー変換効率は熱では80~90%が給湯や暖房に利用できるのに対し、発電では20~25%しか電気にならず75~80%は排熱として捨てられています。木質バイオマスエネルギーは熱利用が本命で望ましく、同研究会は長年にわたり熱利用の普及に努めてきています。今年の講演会は、この課題への取り組みについての講演が行われました。

講演内容:(添付ポスター参照)
基調講演 「林野庁補助事業 地域内エコシステムモデル構築事業」
安間勇樹氏(日本森林技術協会事業部林業経営グループ) 
報告 1 「石油を焚いてお金を外に流すのをやめよう!」
山口勝洋氏(紫波グリーンエネルギー株式会社代表取締役)
報告 2 「花巻市および周辺地域内エコシステムモデル構築事業の取組活動から
見えたこと」 遠藤元治氏(富士大学経済学部経済学科教授)
パネルディスカッション:講演者による討論
司会・進行:伊藤幸男 (岩手・木質バイオマス研究会代表)

基調講演は本学が3年間取り組んだ林野庁事業を管轄する日本森林技術協会の担当責任者の安間氏の講演でした。全国および花巻事例からこの事業の特徴、実績などの解説紹介がありました(写真1)。本事業についてはhttps://wb-ecosys.jp/参照下さい。

報告1は、紫波グリーンエネルギーの取り組み実績と今後の展開等について山口社長の発表でした(写真2)。 ご参考:山口社長には本学の前期地域創生論で講義(http://www.fuji-u.ac.jp/news/55338)をしていただいています。

報告2は、遠藤教授は富士大学が果たしている地域プラットフォーム活動実績(協議会運営および検討内容・実施内容)からの思い、気づき、見えた事の発表がありました(写真3)。
ご参考:この活動の令和3年度の結果は下記URL(http://www.fuji-u.ac.jp/news/53536)の通りです。

パネルディスカッション(写真4,写真5)では、地域で熱利用に取り組み際の課題や、燃料の確保における課題について議論されました。また、参加者からは、県内で多くみられる停止中のバイオマスボイラーの再稼働に向けた課題について、質問がありました。最後に熱利用の重要性を再確認し、近々岩手県の木質バイオマス利用計画が更新されるので本日の講演会内容等を参考に研究会としての提言につなげようということで閉会となりました。

写真1  基調講演 安間氏講演


写真2  報告1 山口社長講演


写真3 報告2 遠藤教授講演


写真4 パネルディスカッション


写真5 パネルディスカション